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松井 裕哉; 井尻 裕二*; 亀村 勝美*
Proceedings of ITA-AITES World Tunnel Congress 2012 (WTC 2012)/38th General Assembly (CD-ROM), 8 Pages, 2012/05
日本原子力研究開発機構は、岐阜県瑞浪及び北海道幌延町において結晶質岩と堆積岩中に研究施設を掘削し研究開発を実施している。本報告では、既往の地下構造物の建設事例や瑞浪超深地層研究所の建設で得られた経験等に基づき、個々のリスクアセスメント手法を示した。その結果、地層処分プロジェクトにおける個々のリスクアセスメントが、安全評価や処分場の設計に必要となるサイト特性モデルの構築、すなわち第1段階の調査で取得されデータ取得と評価により、提示した手法を適用することで可能であることが示された。それゆえ、提案した方法論は広範囲への適用可能性を有しており、リスクマネジメントのために特別な調査は必要としないと考えられる。
津坂 仁和; 稲垣 大介; 常盤 哲也; 横田 秀晴; 名合 牧人*; 松原 誠*; 重廣 道子*
Proceedings of ITA-AITES World Tunnel Congress 2012 (WTC 2012)/38th General Assembly (CD-ROM), 8 Pages, 2012/05
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町にて幌延深地層研究計画を実施し、堆積岩を対象とした高レベル放射性廃棄物の地層処分にかかわる技術の信頼性向上を目指している。同計画では、深度500mの3本の立坑と4つの深度の調査坑道からなる地下研究所を建設中である。掘削対象の岩盤は、一軸圧縮強さが20MPa以下の珪藻質泥岩と珪質泥岩の堆積軟岩であり、その地層境界に厚さ約100mの高透水性の割れ目帯が分布する。このような深度の深い割れ目帯での立坑の掘削では、土木工学的な視点から、さまざまな対策が必要となる。特に、岩盤強度が低いうえに、立坑の掘削径以上の不連続面(断層)と遭遇する場合には、立坑掘削に伴って壁面の崩落現象が生じることが予測された。そのため、壁面の崩落に伴う作業の安全性や工程の遅延を可能な限り抑制するために、情報化施工を実施してきた。本論文では、3本のうち最も先行する換気立坑を対象として、立坑掘削前に実施した立坑周辺の断層分布の予測と実際の断層分布の比較を述べるとともに、実際の断層と遭遇した際の立坑の支保構造の損傷とその対応策について述べた。これらは、現在割れ目帯を後続する東立坑の施工に反映されている。